緑内障は視神経が障害される病気です。自覚症状がほとんどなく、知らないうちに病気が進行していることが多いようです。何年もかかって、視神経の線維の半分が無くなって視野の異常に気づくことが多いです。見え方がおかしいと気づいたときには、緑内障は相当進んでいると考えられます。急性の緑内障では急激に眼圧が上昇し目の痛みや頭痛、吐き気など激しい症状をおこします。時間が経つほど治りにくくなるので、このような急性閉塞隅角緑内障の発作がおきた場合はすぐに治療を行い、眼圧を下げる必要があります。
40歳を過ぎたら、1年に1回は、眼科で緑内障の定期検査を受けてください。血縁者に緑内障の方がいる場合は特に注意が必要です。日常生活で特に気をつけることはありませんが、健康的で無理のない規則正しい生活を心がけましょう。
緑内障と診断された場合、基本は点眼治療です。緑内障の点眼の進歩はめざましく手術まで必要になる人はだいぶ減りました。まずは1種類の目薬から開始しそれでも視野障害が進行する場合は2種類にしそれでも進行するなら3種類にします。それでも効果がない場合、内服薬を併用したり、レーザー治療や手術などを検討します。
1.レーザー虹彩切開術 急性緑内障の人に絶対に必要な治療です。
2.SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)という治療法です。
線維柱帯を掃除して、房水の流れ出を良くするという方法です。比較的安全で痛みもなく、入院の必要もありません
線維柱帯を切り開くことで、眼球にたまりやすい房水の排出をスムーズにする手術です。
長所:術後に感染が起こったりしにくいこと
眼圧が15以上で、眼圧降下剤の点眼で十分な眼圧降下が得られず、視野狭窄が進行する場合に行う手術です。シュレム管にトラベクトロームという器具を挿入して、繊維柱帯を切開し、その場所の抵抗をなくして房水の流れを良くする手術です。